ドッグフードの選び方

市販のドッグフードと手作りフードのメリットとデメリットを比較!

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  • 【この記事を書いた人】ふくふく動物病院 院長平松育子(獣医師)京都生まれ。山口大学農学部獣医学科卒業。
    “たくさんの笑顔のために”をモットーにあなたの大切な家族の健康を守ります。

 

市販のドッグフードのメリットとデメリット

メリット

①バランスよく栄養分を取れる

ドライタイプのドッグフードは基本的に「総合栄養食」なので、基本的にそのフードとお水を与えるだけで愛犬が必要な栄養素をバランスよく補給することができます。そのため、適切な量を与えていれば愛犬が栄養不足になることもありません。

また、最近はアレルギーに対応したものや肥満犬用にカロリーを抑えたものまで、特別なニーズに応えたさまざまな種類のフードが販売されているため、愛犬に合ったものを選ぶことができるのも市販のドッグフードならではの魅力と言えます。

②長期保存が可能

一般的に市販のドッグフードは長期保存することが可能です。例えばドライフードならば未開封のもので1年以上、開封済みでもおよそ1か月程度は保存することができるそうです。

また、市販のドッグフードなら量を測って餌皿に入れるだけなので、忙しい時や旅行に行っている時でも栄養バランスに優れた愛犬の食事を手軽に用意することができます。

 

デメリット

①有害な成分を含んでいるフードもある

市販のドッグフードの中には犬の健康を脅かすような有害な成分が含まれているものもあります。

実際に現在日本で施行されている「ペットフード安全法」では、ドッグフードに使用する原材料や添加物などに対して厳しい規制がかけられているというわけではありません。

そのため、人間用の食事には使用が禁止されているような有害な添加物や粗悪な原材料でも、ドッグフードには配合されているケースも多いようです。

 

手作りフードのメリットとデメリット

メリット

①原材料を飼い主自身が把握できる

手作りフードの大きなメリットは、犬が摂取する原材料や成分を飼い主さん自身が把握できるという安心感にあります。

実際に、手作りフードなら犬の健康を害する危険性がある保存料や酸化防止剤、着色料といった添加物も入りませんし、原材料も自分で選んだ安全なものを使用することが可能です。

また、愛犬に何らかの食物アレルギーがある場合、手作りフードならアレルゲンとなる食材をしっかりと除外し、愛犬に合うように細かく調整を加えることもできるのでつらい症状の緩和も期待できます。

②愛犬の体調に沿った食事

愛犬の具合が悪い時や病気になった時などに、体調に応じた食事を用意してあげられることも手作りフードの大きなメリットと言えます。

例えば手作りフードなら愛犬のカロリー調整も容易なので、肥満対策用のドッグフードを与えてもなかなか痩せなかったワンちゃんも無理なく痩せることができたというケースも多いようです。

また手作りフードの場合、水分摂取量が減りやすい冬場にも食事からたくさんのお水を摂取することができるので、体内に溜まっていた老廃物が排出されやすくなり、ワンちゃんによっては涙やけなどの症状が改善することもあります。

デメリット

①長期保存ができない

基本的に手作りフードは長期保存することができません。多めに作って冷凍保存することも可能ですが、それでも市販のドッグフードほどの長期保存は不可能ですし冷凍庫のスペースをとってしまうという問題もあります。

②手間がかかる

「袋から出して餌皿にいれるだけ」という与え方も簡単な市販のドッグフードに比べて、手作りフードは犬に与えるまでに手間がかかります。

実際に手作りフードの場合、まずメニューを考え、食材を吟味し購入したうえで調理に入る必要があるため、初心者の方は特にかなりの時間や手間がかかるはずです。

また、せっかくフードを手作りしても愛犬の体に合わないと栄養不足や栄養の偏りによる体調不良を引き起こしてしまうこともあるようです。そのため、実際に手作りフードに取り掛かる前にまずは犬の栄養学についてしっかりと学んでおく必要もあります。

結局市販のドッグフードと手作りフードのどちらが良いの?

 
市販のドッグフードも手作りフードも、それぞれメリット・デメリットがあるため一概にどちらが良いとは言い切れません。例えば飼い主さんのライフスタイルや愛犬の体質、性格、体調などによって市販のドッグフードと手作りフードのどちらが適しているのかは変わってくるからです。

実際に獣医師やトリマーといったプロの方の間でも市販のドッグフードと手作りフードのどちらが良いのかという論点に関しては意見が分かれていますし、なかには愛犬に市販のドッグフードと手作りフードの両方を与えているという飼い主さんもいます。

そのため、まずは市販のドッグフードと手作りフードのどちらの食事が愛犬に合っているのかを見極めることが大切だと思います。愛犬の体調管理に気をつけながら、ぜひ最適な方法を選択できるように工夫してみてください。

柴犬の手作りフードに関する質問

 

犬種 年齢 ドッグフード
柴犬 4歳 モグワン
「ドッグフードをただあげるよりも手作りフードの方が犬の健康には良いですか?」
人間も手作りのごはんの方が健康にいいように、わんちゃんにも出来合いのものだけではダメなのではないかなと思います。本当はドッグフードだけでなく、手作りのごはんをあげた方がいいとは思うのですが毎日働いていると忙しくて、ついついドッグフードばかりあげてしまいます。ドッグフードに添えたり混ぜたりするのにおすすめの食品などあれば知りたいです。(うまとまさん)

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