ドッグフードの選び方

【獣医師監修】太りすぎの犬にオススメのドッグフードは?

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  • 【この記事を書いた人】ふくふく動物病院 院長平松育子(獣医師)京都生まれ。山口大学農学部獣医学科卒業。
    “たくさんの笑顔のために”をモットーにあなたの大切な家族の健康を守ります。

犬の肥満の主な原因とは?

 

  • ①ドッグフード以外おやつの食べ過ぎ
  • ②運動不足
  • ③病気の影響
  • ④避妊手術の影響

①ドッグフード以外のおやつの食べ過ぎ

ドッグフードの量も与える頻度や時間も変わらない、もしくは減らしたにもかかわらず痩せないのであれば、ドッグフード以外のおやつを食べ過ぎていることが原因かもしれません。

ジャーキーや骨などの犬のおやつにももちろんカロリーはありますので、与えすぎてしまうとカロリーオーバーになり肥満を招くこともあります。

自分の食事の時など何かと習慣づけてついおやつを与えてしまう人も多いようですが、結果的に愛犬の体調を損なう危険性があることを十分理解しておきましょう。

②運動不足

特に室内飼いの犬の場合、運動不足が原因で肥満になりやすいと言われています。

また、犬は太ってくると動くのが億劫となるため、より運動不足が加速することあるそうです。

小型犬であれば室内でのボール遊びや動き回るだけで十分なケースもありますが、基本的には愛犬に心臓病や関節炎などの疾患がない場合、定期的にしっかりと運動させる必要があるそうです。

一方で、犬の場合犬種によって必要な運動量が異なりますので、気になる人は獣医さんに尋ねてみると良いでしょう。

③病気の影響

犬の場合、病気が影響して肥満を誘発してしまうこともあります。

例えば甲状腺機能低下症やクッシング症候群といった体内でのホルモン分泌の異常や、インスリノーマと呼ばれる膵臓の腫瘍を発症すると体重が増える傾向が強いほか、病気によっては違う症状を併発することもあるそうです。

また、関節炎にかかっていたり怪我をしていたり、もしくは何らかの手術をして自宅療養中の犬の場合も運動量が少なくなるため体重が増えやすいことがわかっています。

④避妊手術の影響

避妊や去勢手術をした犬は太りやすい傾向にあるほか、肥満のリスクが2倍になることがわかっています。

と言いますのも、避妊・去勢手術をすることで繁殖に必要なエネルギーが不要となり基礎代謝量が減ったところへ、手術前と同じ量の食事を与えてしまうとエネルギー過多になり太りやすくなるそうです。

また、避妊・去勢手術後はホルモンバランスが変化するため食欲が旺盛になりやすいことも肥満の原因となることがあります。

すぐに始められる愛犬の肥満対策

 

  • ①ドッグフードの種類をドライに変更してみる
  • ②おやつを与える機会を減らす
  • ③適度な運動をする
  • ④毎日の食事量を調節する

①ドッグフードの種類をドライフードに変えてみる

ドッグフードにはカリカリとした固めの「ドライフード」と柔らかい「ウェットフード」がありますが、肥満対策としておすすめなのは「ドライフード」の方です。

ドライフードはウェットフードと比べてグラム当たりのカロリーは高めですが、その分栄養バランスが優れているため食事量を減らしても栄養不足になる心配がありません。

また、最近は各メーカーから減量用のドライフードも多種多様に販売されていますので、ダイエット中はそういったフードに切り替えてみても良いでしょう。

②おやつを与える回数を減らす

愛犬に可愛くねだられるとどうしてもおやつを与えたくなりますよね。しかし先ほども紹介したように、おやつの与えすぎは肥満の原因の一つに数えられます。

また、おやつを与えすぎていると、だんだんドッグフードを食べなくなってくる犬も多いようです。そうなればせっかく減量用のドッグフードを用意したり、食事量を減らしたりしても意味がないですよね。

愛犬を肥満から守るためにも、日頃からおやつを与える回数は減らしておきましょう。

③適度な運動をする

適度な運動をする太り気味ならば特に、摂取カロリーよりも消費カロリーを多くし、体内の脂肪を消費させる必要があります。

そしてそのためには適度な運動は不可欠と言えるでしょう。例えば散歩の時間や回数を増やしたり、定期的にドッグランで思いっきり走らせるのも良いでしょう。

一方で、肥満気味の犬にダイエット目的で急な運動をさせると心臓や関節に大きな負担がかかりやすいので、ペース配分に気をつけながら無理のない程度にしておくことをおすすめします。

④毎日の食事量を調節する

肥満対策には愛犬の毎日の食事量を調整する方法も有効です。

しかしだからといって、犬の場合急に食事量を減らしてしまうと体調不良に陥ることもあるため、徐々に食事量を減らして行く必要があります。

また、犬は食事量よりも食事の頻度が多い方が喜びやすいため、食事量を減らしながら食事の回数は増やしていくと良いでしょう。

例えば今まで1日2回の食事を1日3回増やしてあげることで、犬は満足感が増すそうです。

ミニチュアダックスフンドの肥満に関する悩み

 

犬種 年齢 ドッグフード
ミニチュアダックスフンド 10歳 ペディグリーチャム
ミニチュアダックスフンドなのですが、体重は10キロ近くあり、体型がまん丸状態です。短い手足に負担がかかって骨折などのけがをしないか心配しています。
ダイエットをさせるために食事の量を減らしたこともあるのですが、あまり効果が現れませんでした。散歩は毎日のようにしているので、運動不足ということもないとは思っているのですが、なかなか痩せてくれません。
もっと長生きをしてもらいたいので、健康的に痩せられるドッグフードを探しています。太りすぎてしまった犬のダイエットのために、効果的なドッグフードはあるのでしょうか。(35歳・愛犬パパさん)

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