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【獣医師監修】犬に与えてはいけない食べ物とは?

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  • 【この記事を書いた人】ふくふく動物病院 院長平松育子(獣医師)京都生まれ。山口大学農学部獣医学科卒業。
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わたしたち人間が当たり前のように食べている食材の中には、犬の身体に毒なものも少なくはありません。実際に犬が摂取してしまうと命を落とす可能性が高いものもあるため、飼い主さんは犬に与えてはいけないものをしっかりと把握しておきましょう。

今回は、そんな犬に与えてはいけない食べ物をいくつか紹介していきます。

与えてはいけない食べ物

①チョコレート

甘くておいしいチョコレートは、実は犬の身体には毒だと言われています。実際にチョコレートの原料であるカカオに含まれている「テオブロミン」という成分は犬の身体に悪影響を及ぼし、最悪命を落とす危険性もあるそうです。

命を落とすまではいかなくても、犬がチョコレートを摂取してしまうと下痢や嘔吐、多尿、呼吸困難、不整脈といった症状を引き起こす可能性があります。ちなみにチョコレート以外に、カカオが原料となっているココアやカカオが使用されている加工品なども危険性が高いので犬には与えないようにしましょう。

②ネギ類を含むもの

 

長ネギや玉ねぎ、ラッキョウ、ニラといったネギ類は犬に絶対に与えてはいけない食べ物のひとつです。例えば酢豚やハンバーグ、みそ汁といったネギ類を使用した料理もすべて犬には毒なので注意しましょう。

人間の場合、ネギ類に含まれている「アリルプロピルジスルフィド」という有機硫黄化合物を分解する酵素を体内に持っていますが、犬にはそれがありません。そのため犬がネギ類を摂取すると血中のヘモグロビンが破壊され、溶血性貧血を起こすことで最悪命を落とす危険性もあるそうです。

③お菓子

お菓子を食べていると「僕も欲しい!」とねだってくる犬も多いですよね。しかし人間用のお菓子は犬に与えない方が良い食べ物のひとつです。

と言うのも、一般的に人間用のお菓子は犬用のおやつに比べてカロリーがかなり高いうえ、糖分も多く含まれています。そのため犬が摂取すると肥満や虫歯を引き起こす可能性が高いほか、うっかりカカオが含まれているお菓子を与えてしまうと犬の体調を害する危険性があります。

④生肉

犬はもともと肉食動物なので、基本的にはお肉メインの食事の方が適していると言われています。しかし生肉に関しては、種類によっては犬の体調を害する可能性が高いため注意が必要です。

例えば鹿肉や馬肉ならばリスクは少ないと言えますが、豚肉や鶏肉は生肉のまま犬に与えてはいけません。豚肉や鶏肉は生のままだと寄生虫が潜んでいる危険性が高いため、十分に加熱する必要があります。

また、レバーなどの内臓系のお肉もしっかりと加熱してから与えるようにしましょう。

⑤人間向けに調理された食べ物

人間向けに調理された食べ物は、塩分や油分、糖分などが多く含まれているため犬に与えてはいけません。実際に犬が塩分や油分、糖分などを過剰摂取してしまうと、肥満や高血圧といった病気や体調不良を引き起こす可能性もあります。

また、人間用の食べ物はドッグフードに比べて濃い味付けとなっているため、その味に慣れてしまうとドッグフードを食べなくなってしまうこともあるそうです。

⑥刺激物

わさびや唐辛子、コショウといった香辛料や、それらを含むキムチやカレーなどの刺激物は犬の健康を害する可能性が高い食べ物です。実際に犬が香辛料や刺激物を摂取してしまうと、胃腸や腎臓、肝臓に大きな負担がかかり、嘔吐や下痢といった体調不良を起こす可能性もあります。

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